こんにちは!分不相応なジャガー乗りの中年Kです。
ジャガーXKRコンバーチブルと聞くと「ジャガー」「オープンカー」「ネオクラ(旧車)」・・・と所有するにはネガティブなワードしか想像できないと思います。
信じられないかもしれませんが、我が家は24年オチのジャガーのオープンカー1台だけでカーライフを過ごしています。
今回は、ジャガーのオープンカーが本当にファーストカーとして使えるのか?をテーマに日常の使い勝手についてレビューしたいと思います。
この記事がオープンカーの購入を検討している人の参考になれば嬉しいです!
なんだか心配なのだ。
日常の使い勝手を紹介します。
1.走りについて
まずは、街中を中心にした日常での走りやすさ・乗りやすさについてレビューします。
エンジン
ジャガーXKRは、375PSを発生するハイパワーなスーパーチャージャー付きV8エンジンを積んでいます。
しかし、旧車のハイパワー車からイメージされる「爆音」「振動」「気難しい」などといったネガティブな要素は全くありません!
AT車ということもあり、気難しいクセもなくスムーズな走りが可能です。街中では、極太トルクを活かして低回転域(1500回転以下)だけで走れるので、本当に静かで快適です。
ただし、燃費は圧倒的に悪いです!
街中で5km/l以下・高速でも10km/lを超えることはありません。
ガソリン高騰が続く昨今では頭の痛い問題ではあります。
大食いなのは仕方ないのだ。
運転してみると
ジャガーXKは、全長477cm・全幅185cmと当時としては大型サイズのオープンカーですが、現行モデルでいうと、メルセデス・Cクーペ、BMW・4シリーズくらいのサイズなので、特に大きいわけではありません。
ジャガーXKの前は、ゴルフ・カブリオレに乗っていたので、サイズ感(特に全幅)が大きく変わるため、少しビビっていたのですが・・・それは全くの杞憂でした。
実際に運転してみるとハンドルも軽く、小回りも効くのでボディの大きさを感じさせない軽快な走りです。
これは、ホイールベースがゴルフとほぼ同等(15㎜違い)ということと、ジャガーが後輪駆動であることが取り回しの良さに影響していると思われます。
また、大柄で優雅なデザインからは想像しにくいですが、狭い道でも意外なほどキビキビと走ります。少し大袈裟にいうと、全長が50cm以上も短いゴルフ・カブリオレと同じような感覚で駆ることができます。
この辺りが「猫足」と呼ばれるジャガーのサスペンションのセッティングの妙なんだと実感。
「古いオープンカーだから・・・」と我慢を強いられることが全くありません。
猫足はしなやかなのだ。
スムーズでジェントルな走りです。
2.ユーティリティ
走り続いては、荷物の積載性などのクルマとしての実用性についてお話しします。
この記事での実用性とは、あくまで大人2人での使用を前提にしています。
フロント周り
まずは、ジャガーXKのフロントシート周りの収納スペースをリストアップしてみました。
何だよ?こんなの当たり前じゃん!と思われるかもしれませんが、スポーツタイプのクルマではスマホなどを置くスペースがなくて意外と苦労します。
この中で、中年Kが一番便利だと思ったのはドアポケットです。
アームレストとドアハンドルを兼ねた部分が写真のようにポケット状になっています。ここがちょうどいいサイズ感なので使い勝手が○。
スマホや財布などを手の届きやすい場所に気軽に放り込めるので、運転中に無駄なストレスがなくてラクですね。
こいつは使える子なのだ。
リアのスペース
ステッチが入った凝った造りのシートですが、見ての通りレッグスペースがゼロで人が座れるようなシロモノではありません。
しかし、このリアシートがあるかないかで、使い勝手が雲泥の差になります!
マツダ・ロードスターなどの多くの2シーター・オープンカーでは、「手荷物置きがない」「シートがリクライニングしない」という実用上の2大デメリットがあります。
一見、「使えない」リアシートでも手荷物を気軽に置ける場所として重宝する「使える」スペースになるのです。
個人の優先順位の差はありますが、バッグやジャケットなどの常に持ち歩くモノが置けないことは、地味にストレスになってしまうので、リアのスペースがあるクルマを選ぶのがマストだと思っています。
このスペースの有無が重要です!
ラゲッジルーム
一般的に、オープンカーはルーフの収納スペースの関係上、ラゲッジスペース(トランク)は狭くなります。
特に、バリオ・ルーフ車ではオープン時には収納したルーフがラゲッジスペースを占領して、ほとんど荷物が積めないようなモデルもあります。
ジャガーXKは、意外にもラゲッジスペースの広さがウリです。
ちなみに、前車のゴルフ・カブリオレよりも圧倒的に広いラゲッジルームです。体感的には、2倍の容量があります。
ラゲッジルームを実測してみると、幅131cm・奥行74cm・高さ43cmでした。
多くのオープンカーの中でも最大クラスの容量ではないでしょうか?
ジャガーXKの特徴であるリアのオーバーハングの長さが、スタイリングだけでなくユーティリティにも大きく貢献しています。
ただし、低く尻下がりなフォルムのため、ラゲッジの高さが低めです。荷物はたくさん詰めますが、高さには注意が必要です。
また、トランクスルーはないので長さのあるモノも積むこともできません。
たくさん積めるのだ。
デイキャンプでも活躍します!
3.快適性
クルマを日常使用する上で、快適性も重要なポイントになります。続いては、ジャガーXKRコンバーチブルの快適装備についてチェックします。
エアコン
標準装備のオート・エアコンは、安心と信頼のデンソー製です。ボタンが並ぶ操作パネルに時代を感じます。
エアコンは、効きはじめには少しタイムラグを感じますが、よく効きます。猛暑の多摩地区でも快適なドライブを楽しめます。
また、フロントシートには運転席・助手席ともにシートヒーターを装備しています。シートヒーターがあれば、冬のオープンドライブでも我慢をせずに快適に過ごすことができるのです。
このシートヒーターは、強弱切り替えがないタイプです。熱くて途中でスイッチを切りたくなるほどよく効きます。
幌でも一年中快適な室内なのだ。
オーディオ
最後に、オーディオ・ナビゲーション関連についてレビューします。
ジャガーXKの純正オーディオのヘッドユニットは、なんと懐かしのカセットデッキ!
その他にもオートアンテナ!CDチェンジャー!と中年男性が泣いて懐かしむアイテムを搭載しています。
CDチェンジャーはラゲッジルームの右側に設置されています。チェンジャーは6連装タイプです。
前期型ではナビの設定はなく、後期型になってナビが標準装備されましたが、これまた懐かしのDVDナビなので使い勝手は期待できないと思います。
このように、オーディオ・ナビ関係はジャガーXKの少ない弱点になると思います。
ここからは個人の感想ですが、中年Kはオープンカーに乗るようになってからクルマの中で音楽を聴かなくなったため、オーディオはマイナス要素にはなりません。
ナビについては、古いiPhone+Yahooカーナビのコンビで対策していますが、結局、あまり使わないので不便さは感じません。
オーディオ・ナビは厳しいです。
4.オープントップ
一般的にオープンカーに対する一番の懸念点である「オープン」であることについて詳しくレビューします。
幌の構造
みなさんは幌と聞いて、雨ガッパや傘などをイメージしていませんか?
現代のオープンカーの幌は、3〜4層構造となっているので、ペナペナした布切れ1枚ということはありません。
ジャガーXKの幌は、このように表面はしっかりしたキャンバス生地でできています。
キャンバス地の下には防水シートや断熱材(確か、最初期モデルはヤシガラ)をサンド。
さらに内側(天井)にはしっかりした厚手のルーフライナーが付いています。
このルーフは、騒音や熱、雨を確実にシャットアウトしてくれます。
実際に、暑さ・寒さについては、通常のルーフ車と変わらない感覚で使えています。また、雨音はやさしい音色のため、むしろ静かに感じるくらいです。
幌はしっかりできているのだ。
リア・ウィンドウ
幌をネガティブ視される要因のひとつがリア・ウィンドウではないでしょうか?
1990年代くらいまでは、リア・ウィンドウには透明ビニール製のオープンカーが多く、ポルシェ・ボクスター(初代)もビニール製でした。
このジャガーXKコンバーチブルのリア・ウィンドウはガラス製です。
当然、熱線入りなので視界は問題ありません!と言いたいところですが、少々問題点もあります。
オープンの構造上、リアデッキ(トランク)が高くリア・ウィンドウの天地方向が狭く、後ろが見えにくいのが難点。さらに、デザイン性重視のためかクオーター・ピラーが太いため、斜め後方の視界もよくありません。
後方が見えにくいのは、ゴルフ・カブリオレでも感じましたので、オープンカー共通の課題といえます。
ウチのジャガーXKは、ドラレコ付きデジタルミラーを装着することで解決しています。
余談ですが、デジタルミラーは目からウロコな超有能アイテムです。全てのクルマにオススメしたいくらいです!
視界は対策が必要かも・・・
5.所有するための条件
これまで、ジャガーXKRコンバーチブルの使い勝手について詳しく見てきました。意外に日常のアシとして使えることがお分かりいただけたでしょうか?
とはいえ、「古いジャガーのオープンカーでも平気ですよ!」と無責任なことばかり書いても仕方ありません。
中年Kの経験から古いオープンカーを所有するためのポイントを挙げてみたいと思います。
住宅と駐車場の環境
オープンカー及びネオクラ車の維持には、屋根付きガレージが理想的。さらに、自宅が駅に近いなどクルマ以外の交通手段が確保できる環境なら安心です。
家族構成と家族の理解
中年Kは夫婦2人暮らしなので、クルマに乗る人数の制約が少ないです。また、他人を乗せることもほとんど考慮しないで済むことも大きな要因です。
頼れる主治医
もう20年以上経っているので通常のディーラーでは、パーツの手配や整備は難しいかもしれません。パーツの入手と整備のノウハウを持った主治医の存在が所有・維持に欠かせません。
こうして書き出してみると、中年Kは恵まれた環境にあるといえる反面、そんなにハードルが高いわけでもないと思います。
もし、古いオープンカーを気になっている人がいましたら、家族の理解を得た上で思い切って専門店に相談してみることをオススメします。
そんなにハードルは高くないのだ。
働くモチベーションになります!
最後までご覧いただきありがとうございました。
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