こんにちは!オープンカーを愛する中年Kです。
今回は、中年Kの人生初のオープンカー「フォルクスワーゲン・ゴルフ・カブリオレ」についてご紹介します。現在のジャガーXKを買う前に乗っていたクルマで、私のオープンカー生活の原点となるクルマです。
中古で購入後、2018年から2020年までの2年間で20,000km以上走ってきたオーナーとして、ゴルフ・カブリオレについて詳しく解説します。
2023年の現在では、約10年オチとなる少し古いクルマですが、オープンカー選びの参考にしてください!
ゴルフ・カブリオレってどうなの?
オススメできる優等生です!
1. ゴルフⅥについて
フォルクスワーゲン・ゴルフは、1974年に初代が登場して以来、世界がベンチマークする優等生的なクルマです。
エンジン横置きのFFという特性を活かして、小さな車体に広い室内という基本を踏襲しつつ、現在では大衆車を超えた存在に進化しています。
2008年に登場(日本発売は2009年)したゴルフⅥでは、全長4200㎜×全幅1780㎜という立派なボディと質感の高いインテリアを持つに至り、ミドルクラスに近い車格のクルマになっています。
オープンボディのカブリオレは、2011年に追加されました。事実上の先代であった「イオス」がバリオルーフだったのに対して、このゴルフ・カブリオレは幌のオープントップになっています。
先代ゴルフから導入されているダウンサイジングの先駆けとなった1.4リッターとターボ+スーパーチャージャーを備えたエンジンとツインクラッチ式のDSGとの組み合わせにより、燃費と走りの高次元での両立を目指しています。
日本での販売期間は、2011年〜2014年の3年弱と短く、現在でも後継車は登場していません。
クルマとしての完成度が高いです!
2. 詳しく解説
ゴルフ・カブリオレについて写真を使って詳しく見ていきます。
デザインについて
まずは、デザインについて解説します。
エクステリア
このゴルフⅥは、先代のゴルフVからボディの基本構造を受け継いでおり、ビッグ・マイナーに近いモデルチェンジでした。
しかし、元アルファロメオのデザイナーのワルター・デ・シルバの手によるディテールの手直しにより、もっさりしたゴルフVから見違えるほどシャープになっています。
具体的には、シャープな形状のヘッドライトとフロントグリルの組み合わせ、ボディサイドをぐるっと一周するプレスラインにより、高い全高ながら引き締まった印象。
カブリオレは、ハッチバック車といくつか異なる変更が施されており、意外とスポーティな印象になっています。
全高は、55㎜ほど低くなっていて、フロントウィンドウとAピラーが寝ているので、前から走ってくる姿は別の車種のように見えます。
テールライトは、スモークレンズのLEDを採用していて、ハッチバックに比べモダンなリアビューとなっています。
カブリオレでは、リアに小さなトランクリッドを備えており、寝かせ気味のリアウィンドウと併せて、歴代ゴルフ・カブリオレにはないクーペ的なデザインです。
さらに、ウィンドウ下端部を取り囲んでいるアルミ調のメッキモールが高級感・安定感をプラス。
全体的には、ハッチバックの持つ質実剛健なイメージとは異なり、カブリオレはスポーツ性・高級感が3割増に仕上がっています。
実車を比べて見ると別モノです。
インテリア
インパネも大衆車を超える質感を備えており、基本デザインはオーソドックスながら、当時のドイツ車としては、華やかさを感じさせる演出が各所にされています。
具体的には、スピードメーターとタコメーターがメッキリングで加飾して独立タイプのように見えます。このスポーティでクラシカルな演出は、デ・シルバの出世作といえるアルファ156にも通づるものがあります。
シフト周りやハンドル部のスイッチ、エアコン、パワーウィンドウなどの各所にアルミ調の加飾パーツがアクセントとなっていて、スポーティさと高級感を演出しています。
カブリオレは、本革シートが標準装備となっていて、オープンカーらしい華やかで上質な印象を与えます。ゴルフの本革シートは、ハッチバックではオプションで27万円くらいした高級品です!
インテリアカラーは、標準で4色用意されていました。特に、タン(明るい茶色)の内装は、なかなかゴージャスな感じです。
結構、華やかなのだ。
仕立ての良い空間です。
メカ・機能について
続いて、メカや走行性能に関して詳しく見ていきます。
エンジン
ゴルフには、先代からダウンサイジングの先駆けとなった1.4リッターの過給エンジンを搭載。
このカブリオレには、ターボ+スーパーチャージャーというツインチャージャーという上級仕様のTSIエンジンが搭載されています。
このエンジンは、1.4リッターの排気量ながら2.5リッタークラスのトルクを低回転からフラットに絞り出し、低燃費とパワーの高次元での両立を達成。ちなみに、最大トルクは1500〜4500rpmという低回転から広い回転域で発生しています。
実際に、街中では2000rpmも回せば十分に走るため、とても静かで高級感すら感じます。
エンジンの低速・中速トルクが太くフラットなことは、高速道路でのクルージングも快適にします。100km/h走行時のエンジンは2000rpm程度と、まさに大型サルーン並みの快適さです。
トランスミッション
次世代のトランスミッションである7速のDSGを搭載しています。
DSGは、いわゆるデュアル(ツイン)クラッチ式のトランスミッションで、変速が素早くタイムラグのないシャープでシームレスな加速が大きな特長。
デュアルクラッチ方式は、古くはグループCカーのトランスミッションをルーツとした機構で、2003年にゴルフ・アウディから市販車に搭載されて、その後は他社にも採用が広がっています。
実際に、変速はシャープでショックも少ないですが、渋滞など低速域で加減速を繰り返すようなシーンでは、ギクシャクした挙動になってしまいます。また、クリープが弱いので坂道発進ではクルマが下がらないように少し気を使います。
ステアリング裏にはパドルシフトが付いてるので、素早いマニュアルシフトも可能。クルマの性格に合っているかといえば、少々疑問が残る装備です。
高級感のある走りジェントルな走り。
サスペンション・タイヤ
基本的に、サスペンンションはベースとなったハッチバック版をそのまま流用しています。フロントはストラット式・リアには4リンク式というサスペンション形式は、ゴルフの定番ともいえるオーソドックスな構成。
ホイールベースも2575㎜と同クラスの中では、やや短めなところもハッチバックと同一となっています。
最小回転半径は5.0mと同クラスでは最小レベルで、Uターンも軽くこなせる取り回しの良さがあります。
タイヤは、225/45-17というボディサイズ・車格からするとやや太めのサイズのものが標準装備。
本来なら、2リッター・ターボのスポーツグレード・GTIに履かせるようなサイズです。オープンカーとしては、もっと優雅で快適な乗り心地がふさわしいと思います。
実用的なクーペとして使えます。
オープンカーとして
歴代のゴルフ・カブリオレは、太いロールバーを備えていましたが、このモデルではロールバーもなくなりスタイルもスッキリし、開放的なオープンドライブが楽しめるようになりました。
幌のオープントップは、スイッチ操作だけで自動開閉します。開閉ともに約10秒とスピーディな動作が最大の特徴。
さらに、30km/h以下であれば走行中でも操作が可能。信号待ちの間でも余裕を持って開閉ができます。
オープンにした際は、幌の前端部分が蓋の役目をして上を向いて収納されます。他のオープンカーと違い、電動式のカバーなど余計なパーツとアクションがありません。
同じVWグループのポルシェ・ボクスターやアウディ・TTも同じ方式だと思われます。これは、オープンボディの設計・製造を請け負っているカルマン社の技術・ノウハウによるものです。
着脱式のウィンドディフレクターを標準装備しており、走行時の風の巻き込みを抑え、快適なオープンドライブと会話が楽しめます。
入門用オープンカーに最適!
主要スペック
■年式:2012年
■エンジン:直列4気筒+ターボ+スーパーチャージャー
■排気量:1389cc
■最高出力:160PS(118KW)/5800rpm
■最大トルク:24.5kgm(240Nm)/1500-4500rpm
■車体寸法:4260㎜×1780㎜×1430㎜
■ホイールベース:2575㎜
■車重:1470kg
■駆動方式:FF
■変速機:7速DCT(DSG)
■サスペンション:F ストラット
R 4リンク
■タイヤ:225/45-17
■価格:399万円(当時)
もはや大衆車ではありません。
ゴルフ・カブリオレについて詳しく見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
今となっては、少々古いクルマになってしまいましたが、まだまだ現役で乗れるオープンカーです。
オープンカーの入門車やファーストカーとしてオススメできるクルマです!興味のある方は、中古車屋さんへ実車を見に行ってみてください!
いいクルマなのだ!
まだまだ現役で使えるクルマです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
もしよかったら、フォロー・ブックマークしていただけると嬉しいです!