こんにちは!オープンカーを愛する中年Kです。
今回は、愛車である1999年式「ジャガーXKRコンバーチブル」のインプレッションです。
2020年6月に購入したので、約3年間を日常的に使用してみた長期レポートのような内容になります。
一般的な感覚では「24年前のガイシャのオープンカーなんて大丈夫?」という疑問についてもオーナーの「生の声」を書いてみたいと思います。
【徹底解説】ジャガーXKとは?
古いガイシャは心配なのだ。
生の声をお伝えします!
1.インプレッション
2020年に我が家に来てから、ジャガーにはこの3年間で25,000kmを走っています。実際に乗ってみた感想について詳しくご紹介します。
走行性能について
まずはじめに、実際に運転した感想について詳しくご紹介します。
エンジンスタート
運転席に乗り込みエンジンをスタートさせます。大きめのスターター音からすぐにエンジンが掛かります。古い高性能エンジンというイメージから受ける気難しさはありません。
アイドリングでは、大排気量エンジンらしい低音が響きますが、排気音そのものは静かで振動もありません。例えば、マセラティやアストンマーチンのような獰猛なサウンドとは全く異なり、高級サルーンのような静かさです。
街中での運転では
走り出しても静かな印象は変わりません。トルクが太いエンジンのため、街中ではエンジンは1500rpmくらいしか回さずに走れます。ミッションも滑かに変速するので、街中を流して走るのは本当に快適です。
ハンドリングは軽快で、ホイールベースが短いせいか意外にも小回りが効きます。当初は、ロングノーズなので取り回しに手こずると思っていましたが、街中でもキビキビと走れます。
乗り心地は基本的にフラットですが、40km以下では路面の細かい凹凸を拾いやすいのか、少しバタつく感じがあります。タイヤが太いことも影響しているのかな?と思います。
また、歩道など段差を乗り越える際にAピラーやルーフの辺りから、若干の軋み音がすることがあります。これは、オープンボディの弱点が出ていると思います。
スポーツカーではなく、ラグジュアリークーペです。
高速道路では
パワー・トルクに余裕があるので本線への合流もラクにできます。アクセルを踏み込むと2000rpmを超えた辺りから「ヒューン」というスーパーチャジャー音を響かせてグイグイ加速します。
さすが、375馬力のパワー・・・といいたいところですが、まだ3500rpmまでと実力の半分しか試していません。
高トルク&ハイギアードなため、100km/h走行時のエンジンはたったの約1900rpmです。静かで快適なクルージングが楽しめます。
ハンドリングは、高速走行でも安定しています。手応えが曖昧ではないのですが、路面の状況をハンドルに伝えすぎないので、いい意味で疲れないクルマです。
ただし、タイヤが太いせいか轍の影響を受けやすい気がします。
オープンドライブ
ジャガーXKコンバーチブルの幌は電動式です。スイッチを押すだけで、油圧の力で自動開閉します。動作時間は、20秒弱で完了します。
走行中でも時速16km/hまでなら操作可能なので、信号待ちの間に開閉作業を行うことができます。走行中に開閉操作できることは、オープンドライブへのハードルが下がります。
ワンタッチで開くのだ。
オープン時には、幌の内側(車内側)が表向きになって収納されます。ルーフライナーがベージュのため汚れが目立ってしまします。トノカバーを装着した方が見た目もスッキリするのでベターです。
2シーターとは異なり、リアシート空間があるため後方からの風の巻き込みが大きいです。冬は、ドライバーの左腕に冷たい風が当たるので注意が必要です。
快適にオープン走行ができるのは、せいぜい80km/hまででしょうか?高速道路では、ウィンドディフレクターが欲しくなります。
オープンドライブを気軽に楽しめます!
インテリア
続いては、インテリアについて詳しく見ていきます。
インストルメントパネル
ウッドとレザーに囲まれた室内は、本当に癒しの空間です。運転中は車内しか見えないので、デザインや雰囲気は大切なポイントです。
現代車のインテリアは、アルミやクローム、ピアノブラックの加飾でギラギラしているのが主流です。それに比べると穏やかで落ち着た雰囲気のインテリアになっています。
個人的には、後期型のオプションにあるメッキのメーターリングのようなアクセントが少し欲しいかな?と感じます。
このクルマ独自の世界観があります。
フロントシート
シートは、コノリーレザー製の手触りの良いシートで、もちろん電動調整式のパワーシートです。
シートバックは、ヘッドレスト一体式のでサイズ・クッション・ホールドなどは適切でフィット感も良好です。
一方で、シート座面は小さ目でクッション性がイマイチ(恐らく経年劣化もある)なため、長時間運転するとやや疲れます。
そのため、シートバックをやや起こして背中に体重をかけ気味にして座ると疲れにくくなります。
リアシート
リアにも本革製のふっくらした形状のシートが付いています。
しかし、サイズが小さい上にレッグスペースも皆無なので、大人どころか子供でも座れません。助手席を一番前にして無理矢理に座れば、短時間なら何とか3人乗れる程度です。
一見、使えないリアシートも荷物置きとしては最適なスペースです。特に、オープンドライブでは重宝します。
ユーティリティ
ドアのアームレストには、小さなポケットとして使えるスペースがあり、スマホやサングラスなどの小物が手元のそばに置けます。
また、センターコンソールも深さはありませんが大型のものがついています。
そのセンターコンソールの蓋を兼ねたアームレストには、開閉式のカップホルダーがついています。ただし、位置的に背の高いペットボトルだと運転の邪魔になるのが難点です。
2シーターのオープンカーだと手荷物を置く場所がないことを考えると、全体的に見ると実用性も十分に備えているといえます。
意外な使いやすさがあります!
2.気になるポイントは・・・
では、最後にみなさんが気になる点についても詳しく書いてみます。
幌ってどうなの?
みなさんが不安視される幌についてですが、走行中にバタついてうるさいということはありません。普通のクーペと同じような感覚で静かに走れます。
また、一般のルーフ車に比べて車内が「暑くなる」「寒くなる」ということもなく、四季を問わず快適に過ごせます。もちろん、エアコン(デンソー製)もしっかりと効きます。
気になる点としては、ルーフからの雨垂れ(漏れではない)の問題があります。
幌の前端の角から雨水が垂れるのですが、ドアの開閉時にその雨垂れが車内に思いっきり侵入します。サイドウィンドウの傾きが大きいことが原因ですが、ウェザーストリップなどで上手く処理できなかったのかな?と思います。
幌でも普通の感覚で使えるものです。
燃費はどうなの?
それから、みなさんが気になるのは燃費についてだと思います。
正直、燃費は悪いです!
信号が多い街中では、リッター当たり4~5kmといった具合です。
郊外にドライブに行くとリッター当たり6~7km、高速メインでもリッター当たり9~10kmと10kmの大台には届きません。
「V8」「4000cc」「スーパーチャージャー」どのワードにもエコ要素は全く感じませんので、仕方ないと諦めています。
食いしん坊さんなのだ。
時代に逆行していますよね・・・
24年オチの中古車ってどうなの?
実際に、使ってみた感想としては、「24年オチのオープンカー」というネガティブな要素はほとんど感じられません。
日常のアシとして使えて、静かで乗り心地も上質で、スムーズに速く走れる快適なクルマです。
これは、「専門店で適切な整備をして納車された」ということが前提になります。
もちろん、何度か故障・トラブルも起きていますが、エンジンやミッションなどの重大な故障ではありません。(こちらは、そのうち記事にします)
故障の大半は、センサーやゴムなど消耗品の寿命に起因するものです。もはや、ロシアンルーレットのようなもので、10年以上の古いクルマでは避けようがないと思っています。
信頼できる販売店・工場は必須です!
ジャガーXKRコンバーチブルのレビューは以上になります。古いオープンカーでも普段使いできることがお分かりいただけたでしょうか?
今後も、ジャガーXKRコンバーチブルのドライブの記録やカスタム、トラブルレポートなどもご紹介していきます。
【追記】ちょっと変わった視点のレビューはこちら。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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